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【リーダーキッズin北九州2026】子どもたちに寄り添う26歳社員が見つけた“伴走”のかたちとは?<ライフクリエイト>
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(アイキャッチ画像:ライフクリエイト・石垣純光さん)

「昔の自分だったら、たぶん『めんどくさいな』『なんで参加しないといけないんだろう』って思っていたと思います」

そう笑いながら話すのは、北九州市小倉北区に本社を構える株式会社ライフクリエイトの社員・石垣純光(いしがき・じゅんみつ)さん

石垣さんは8月22日、北九州市立男女共同参画センター・ムーブで開催された「リーダーキッズin北九州2026」(主催:一般社団法人日本プロスピーカー協会(JPSA)北九州支部)に、子どもたちをサポートするアシスタントとして参加しました。

児童養護施設で育った経験を持つ石垣さん自身も、子どもの頃、大人たちが企画するさまざまな活動に参加してきました。けれど当時は、その意味がよく分からなかったといいます。

時を経て大人になった今、石垣さんは「参加する側」から「子どもたちを支える側」になりました。かつての自分と同じような年代の子どもたちを前に、何を感じ、どう向き合ったのでしょうか。

今回は「リーダーキッズ」を支える一人のアシスタントの目線から、子どもたちと、石垣さん自身に起きた変化を追いました。

子どもたちの「自信」を育む 継続的に支援するライフクリエイト

「リーダーキッズ」は、子どもたちが“一生折れない自信”を育むことを目指す活動です。

ライフクリエイトは継続してこの活動を支援しており、代表取締役の有冨修さんをはじめ、社員もスタッフとして参加しています。

過去の「リーダーキッズ」では、ゲームや作文などさまざまなプログラムを通じて、協力すること、挑戦すること、そして身近な人への感謝を伝えることなどを子どもたちに伝えてきました。

(「しゅうちゃん」の名札をつけたライフクリエイト代表取締役の有冨修さん)

子ども自身の「やってみたい」を待つ 自分なりの“伴走”

そんな中、今回アシスタントとして子どもたちと向き合ったのが石垣さんです。

現在26歳。2023年にライフクリエイトへ入社し、今はハンズクラフト宮崎新名爪店の店長を務めています。

石垣さんが子どもたちとの接し方で大切にしたのは、「無理に動かそうとしないこと」でした。

なぜなら、石垣さん自身が子どもの頃、こうした活動に対して素直になれなかった経験があるからです。

「僕も子どもの頃は、『めんどくさいな』『なんで俺が行かないといけないんだろう』と思っていた側だったんです」

だからこそ、大人の「参加してほしい」「こうしてほしい」という気持ちを一方的に押しつけるのではなく、子ども自身が「やってみたい」と思う瞬間を待つ。必要なときには背中を押すけれど、答えを先回りして与えない──そんな距離感を意識しました。

最初は恥ずかしそうにしていたり、自分の気持ちをうまく言葉にできなかったりする子もいます。しかし石垣さんは、そんな姿にも無理に踏み込みません。

「僕自身、人としゃべるのがそんなに得意な方ではないんです。だから少しずつコミュニケーションを取って、最後には仲良くなって話せるようになればいいのかなって」

自分自身も、人との間にある“壁”を知っている。だからこそ、その壁を力ずくで壊すのではなく、子どもが自分から一歩を踏み出すきっかけをつくる。

それが石垣さんなりの“伴走”でした。

「できない」が「できる」に変わった瞬間

そんな石垣さんの目の前で、子どもたちは少しずつ変化していきました。

印象に残っているプログラムの一つが、「フラフープオリンピック」です。3つのグループに分かれ、全員で手をつないだまま、フラフープを体に通して目標タイムを目指します。

最初は「できない」「難しい」と口にしていた子どもたち。しかし何度も挑戦していくうちに、その空気が変わっていきました。

「できない」が、「できるかもしれない」に変わっていったのです。

仲間とともに成功へ 子どもたちに生まれた変化

さらに、一つのチームが成功すると、今度はその子どもたちが別のチームに「こうしたらできるよ」と教え始めました。教えてもらった子たちも方法を試し、少しずつ成功に近づいていきます。

やがて会場には「できる、できる」という声が広がりました。

自分だけが成功すればいいのではなく、できた方法を仲間に伝える。誰かの成功を見て、別の誰かが「自分にもできるかもしれない」と思う。

大人が答えを教えなくても、子どもたち自身の中から次の行動が生まれていました。

「最初は恥ずかしがって、もじもじして、言いたいこともなかなか言えなかった子が、最後にはしっかり自分の言葉で発言する。その変化は感じましたね」

石垣さんが見守っていた「やってみたい」が、少しずつ形になっていった瞬間でした。

子どもたちの「感謝」が、石垣さん自身を動かした

もう一つ、石垣さんの心に強く残ったプログラムがあります。

大切な人に思いを伝える「感謝の手紙」です。

普段はなかなか口にできない気持ちを、一つずつ言葉にしていく子どもたち。中には、涙を流しながら自分の思いを話す子もいました。

石垣さんが代表にかけられた言葉

その姿を見ながら、石垣さん自身も自分の過去を振り返っていました。

石垣さんは児童養護施設で育ちました。そして以前は、親に対して「感謝できない」と感じていたといいます。

そんな石垣さんの考え方を変えるきっかけの一つになったのが、ライフクリエイト代表の有冨さんからかけられた言葉でした。

「確かに苦労はしたと思う。でも、元気な体に生んでくれたことだけは感謝できるんじゃないか」

(ライフクリエイト代表取締役の有冨修さん)

すべてを肯定しなくてもいい。すべてに感謝できなくてもいい。けれど、一つなら見つけられるかもしれない。

その言葉をきっかけに、石垣さんの中で少しずつ「感謝」の捉え方が変わっていったそうです。

親への感謝の気持ちが、豊かな人生に

そして今度は、自分が受け取ったものを子どもたちへ伝える番になりました。

「親に対して何か一つでも感謝できることを見つけられたら、もっと豊かな人生になるんじゃないかと思うんです」

石垣さんは、そんな思いを子どもたちの前でも伝えました。

かつて、大人たちが用意した活動を「早く終わればいいのに」と思っていた少年が、大人になり、その意味を自分なりに理解し、今度は子どもたちへ言葉を手渡している。

石垣さんは言います。

「当時は分からなかったです。でも大人になって仕事をして、こういう活動に関わるようになって、『こういう思いでやってくれていたんだ』と気づきました。当時のことへの感謝は、今だからこそ生まれるものもあるのかなと思います」

リーダーキッズで変化していたのは、子どもたちだけではありませんでした。

「相手を変える」のではなく、気づくきっかけをつくる

今回の経験は、石垣さんにとって普段の仕事を見つめ直す機会にもなりました。

現在は店長として、スタッフを支える立場にあります。そこで必要になるのも、子どもたちとの関わりと同じく、「相手を自分の思い通りに動かすこと」ではないと感じています。

「相手を変えるのは難しい。だから、何かに気づいてもらえたらいいな、くらいに思っています」

誰かに「こうしなさい」と答えを与えるのではなく、その人自身が気づき、「やってみよう」と思える環境をつくる。それは、リーダーキッズで子どもたちに向き合った石垣さんが、改めて実感した人との関わり方でした。

ライフクリエイトの社員紹介でも、石垣さんは同社に根付く「ありがとう」の文化に触れ、感謝の気持ちを持つことで周囲とのつながりが深まったと語っています。

子どもたちに伝えた「感謝」は、石垣さん自身が会社で学び、自らの人生の中で少しずつ育ててきたものでもあるのです。

そして「できる、できる」と声を掛け合った子どもたちの姿は、店長としてチームをつくる石垣さんにも、新たなヒントを与えてくれました。

一人の「できた」が、周囲の「自分もできるかもしれない」につながる。一人だけを成長させるのではなく、それを周囲へ広げていく。

リーダーキッズで生まれた小さな連鎖を、今度は仕事の中でもつくっていきたいといいます。

5年後、10年後に思い出してくれたら

では、石垣さんはこれから、子どもたちとどのように関わっていきたいのでしょうか。

その答えは、意外なほど気負いのないものでした。

「5年後、10年後に『そういえば、あのときこんな活動したな』『あの人が何か言ってたな』って思い出してもらって、それでちょっと頑張ろうと思ってもらえたら」

子どもの頃の自分自身がそうだったように、その場では意味が分からないこともある。けれど、何年も経ってから初めて分かることもある。

今すぐ誰かを変えたいわけではない。だから今は、未来のどこかで思い出してもらえる“小さなきっかけ”を渡しておく──石垣さんのそんな思いが伝わってきました。

今度は支える側に いつか恩返しを

そして石垣さんには、もう一つ思い描いていることがあります。

自分が育った児童養護施設への恩返しです。

「出身施設の職員の方たちには恩返しをしたいと思っています。施設の子たちに何かできることはないかなって。まだ自分には力がないですけど、いつかリーダーキッズのような活動を自分から持ち込めたらいいなと思っています」

石垣さんは、今回の活動に参加したことを、かつて自分を担当してくれた施設の職員にも報告しているそうです。

「物をもらうこともうれしい。でも、こういう活動で学んだ考え方の方が、もしかしたら将来まで残りやすいのかもしれません。人生のスキルとして残るなら、僕はそっちの方がいいんじゃないかなと思います」

子どもの頃には分からなかった、大人たちの思い。社会人になって知った「感謝」の意味。そして今、自分が誰かを支える側になったことで見えてきたもの。

「リーダーキッズ2026」は、子どもたちの成長を支える場であると同時に、そこに関わる大人たちにとっても、自分自身を見つめ直す場所になっていました。

かつて「なんで俺が行かないといけないんだろう」と思っていた少年は今、誰かの「やってみたい」を待ち、そっと背中を押す大人になっています。

その言葉の意味を子どもたちが理解するのは、明日ではないかもしれません。

5年後、10年後かもしれない。それでもいつか、「あのとき、あんなことを言ってくれた人がいたな」と思い出す日が来る。

石垣さんは、そんな未来につながる小さな種を、これからも子どもたちに手渡していきます。

(提供:株式会社ライフクリエイト

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