北九州市民は『魚介好き』 年間支出金額が全国1位の魚種とは?

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「他の鮮魚」は全国1位、「マグロ」は全国50位

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北九州市は「他の鮮魚」の金額も1位です。これは主要な魚種以外のいわゆる地魚や、流通量が比較的少ない魚種の消費金額が多いものと思われます。

一方で、一般的に大衆魚と言える「マグロ」や「カツオ」については、支出金額・数量ともに全国平均と比べ少なくなっています。「マグロ」は金額・数量ともに52市・区部中50位、「カツオ」の数量は51位でした。全国平均(金額)が5278円なのに対し、北九州市は1384円と約4分の1程度の金額です。

【マグロ(金額)】
全国平均 5,278円
48位 福岡市 1,615円
49位 大分市 1,590円
50位 北九州市 1,384円
51位 松江市 1,291円
52位 長崎市 1,111円

一般的に九州圏ではマグロやカツオよりも青物や白身魚が消費される傾向があるとされていますが、実際に支出金額・数量で比べて見ると一目瞭然です。北九州市に限らず、九州の各都市においては近場で多様な地魚が多く獲られていることが、ランキングに反映されているのかもしれません。

「さしみ盛り合わせ」も金額で全国1位、数量で全国2位

「さしみ盛り合わせ」との項目もあり、北九州市は金額で1位、数量で2位にランクイン。金額は全国平均4585円に対し、7306円。数量は全国平均1497gに対し、2359gとなっています。

北九州市は「生鮮魚介」「鮮魚」でも上位に入っており、「魚介好き」よりも「生の魚介好き」もしくは「刺身好き」といった方が正しいかもしれません。

【さしみ盛り合わせ(金額)】
全国平均 4,585円
1位 北九州市 7,306円
2位 富山市 6,316円
3位 福岡市 6,070円
4位 福井市 5,946円
5位 長崎市 5,896円
6位 浜松市 5,543円
7位 津市 5,541円
8位 鹿児島市 5,452円
9位 長野市 5,424円
10位 横浜市 5,206円

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5位にランクインしている長崎市は、観光PR事業の一環として、長崎の魚を宣伝する「さしみシティ」プロジェクトを展開しています。「刺し身」を観光資源とする、とても画期的な取り組みです。家計調査のランキングを見ると、北九州市も「刺し身好き」をもっとPRしてもいいのかもしれません。

市内にはここ最近でも、海鮮丼を楽しめる「金のどんぶり」の1号店が小倉南区徳力に、2号店が小倉北区・鳥町食道街内にオープンしています。北九州市民の「魚介好き」「鮮魚好き」「刺身好き」をもっとPRして、鮮魚や刺し身を扱う飲食店を応援するような取り組みがあっても面白いですね。

※出典:総務省 家計調査「1世帯当たり品目別年間支出金額及び購入数量(二人以上の世帯)」より2018年~2020年平均の「品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング」

(北九州ノコト編集部)

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