北九州市立美術館

北九州市立美術館本館はなぞの秘密基地? 丘の上で無料アート体験

「美術の森公園」(北九州市戸畑区)の急な坂道を上った丘の上に建つのは「北九州市立美術館本館」。とにかく目立つ、見たことのないような不思議な建物で、異彩を放っています。特撮映画に出てくる秘密結社のラボのよう…。

実はこの建物、世界的建築家の磯崎新(いそざき・あらた)氏が設計した作品なのです。磯崎氏は2019年、建築界のノーベル賞ともいわれる『プリツカー賞』を受賞。日本人の受賞は丹下健三氏や安藤忠雄氏に続いて8人目となりました。磯崎氏が設計した作品は国内外に100点以上もあるそうです。

北九州市立美術館オブジェ

(フランク・ステラ「八幡ワークス」)

美術館の外を楽しむ

今回は入館しなくてもアートな気分を楽しむ方法をご紹介します。

北九州市立美術館本館はカテドラル(聖堂)をイメージして設計され、1974年に完成。「丘の上の双眼鏡」と呼ばれているそうです。この建物を外から眺めるだけでも楽しいです。

美術館の周辺には森があります。小高い木々が生い茂る中を歩けば、お手軽に”森林浴”気分が味わえて気持ちがよいものです。美術館へ向かう遊歩道には、屋外展示の彫刻・オブジェが並んでいます。

北九州市立美術館オブジェ

(靍田清二「久しく清らかな日々」1989年)

丘の上からの絶景 夜景もオススメ

休館日でも、建物の外階段を上れば丘の上からの眺望が楽しめます。こちらは夜景スポットとしてもお勧めです。電灯が無いので、夜間に行くなら足元を照らすライトはお忘れなく。

美術館の建物の中に入ると、天井が高く、広々とした空間が広がります。鉄でできた大きなオブジェが展示されています。館内「展望デッキ」からの眺めは見事。八幡製鉄所や戸畑の街並み、さらには関門大橋までを見渡せます。

「カフェ・ミュゼ」で眺望を楽しむ

北九州市立美術館

「カフェ・ミュゼ」からの眺望

ゆったりとくつろぎたい方は「カフェ・ミュゼ」へ。丘の上からの眺望を楽しみながら、リラックスできるお店です。ランチは12時前に入るのがお勧めです。お昼を過ぎると混んでいることも。企画展と連動した「特別メニュー」も見逃せません。

窓際のカウンター席からは響灘や戸畑の街が見渡せます。眼下に広がる景色を眺めながら食事をするのもお勧めです。当面は感染拡大防止のため、ランチのみで午後3時までの営業です。

館内のショップではオリジナルグッズのほか、北九州ゆかりの商品や「草間彌生」「竹久夢二」関連のグッズ、企画展の会期中には限定グッズなどを購入できます。

7月26日までの収蔵品展(コレクション展)のテーマは「シュルレアリスムを感じる7つの要素」。マックス・エルンストやサルバトール・ダリといった代表的な画家の銅版画などが紹介されています。

ワークショップ/体験型学習なども随時開催されているので、受付で確認しましょう。「アネックス・市民ギャラリー」では市民の作品が展示され、無料で鑑賞することができます。

市内の小・中学生は入館無料

北九州市内の小・中学生は、受付で「たんけんパスポート」をもらうと、「北九州市立美術館(本館・分館)」に無料で入館できます。これはうれしい特典ですね。

(北九州ノコト編集部)

施設名 北九州美術館本館・アネックス
住所 北九州市戸畑区西鞘ヶ谷町21番1号
交通 小倉駅(小倉城口)・戸畑駅(南口)から西鉄バス約30分
無料駐車場あり
電話番号 093-882-7777
営業時間 9:30〜17:30
定休日 月曜日・年末年始(ただし月曜日が祝日・振替休日の場合は翌日が休館)
入館料 企画展:展示により異なります。公式HPなどをご確認ください。
コレクション展:大人300円、大高200円、小中100円
公式HP (北九州市立美術館)http://www.kmma.jp/honkan/

(北九州市立美術館内「カフェ・ミュゼ」)https://www.cafemusee.net/
※当面、ランチのみ:11:30~15:00(LO 14:30)
通常、午後3時以降はサイドディッシュとデザートのメニューのみ。

備考 市内小中生は受付で「たんけんパスポート」をもらうと入館無料。
休館日はカフェ、ショップは営業しません。

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