「森鷗外旧居」小倉時代の鷗外が暮らした家 小説『鶏』の舞台【北九州市小倉北区】
小倉駅から歩いて7分ほど、小倉の繁華街・鍛冶町にひっそりと建つ「森鷗外旧居」。
明治の文豪・森鷗外が旧陸軍第12師団軍医部長として小倉に赴任してきた時に最初に住んだ家で、鷗外が東京に帰ってから書いた小説「鶏」の舞台にもなっています。
見学は無料 鷗外の等身大パネルも
明治30(1897)年頃に建てられた六間からなる日本家屋で、鷗外は主に8畳の座敷と南側に続く4畳半の小座敷を使っていたそう。鷗外が去ってのちに、玄関や通り土間などが改造されていましたが、昭和56(1981)年に北九州市が買収し復元しました。
現在、通り土間には鷗外の年譜や関連資料が展示されています。
この旧居で過ごした約1年半の間、鷗外は軍務のかたわらアンデルセンの「即興詩人」などを翻訳。小倉や北部九州の史跡などを訪ねており、その様子を「小倉日記」に書き記しています。
鷗外49歳の頃の等身大パネルもありました。身長は161.2センチメートルで当時としては高い方なんだとか。一緒に記念写真を撮るのもいいですね。
こちらは鷗外が書斎に使用した部屋。小説「鶏」の中にも、洋書などの本を床の間の隅に置き、小さな学習机をその前に据えていたと書かれています。掛軸「天馬行空」(複製)は、鷗外が豊前市出身の発明青年、矢頭良一の死を偲んで遺族に送った自筆の書です。
見学した後は縁側に座って小倉時代の鷗外に思いを馳せてみるのもいいですね。旧居の見学は無料で、開館時間内なら誰でも自由に見学できます。
旧居の詳細は、北九州市ホームページで確認できます。
■住所/北九州市小倉北区鍛冶町1-7-2
■開館時間/10:00〜16:00
■定休日/月曜(月曜が祝日の場合は開館し、翌日が休館)、毎月第3木曜、年末年始(12月29日~1月3日)、祝日の翌日(その日が土曜、日曜、祝日に当たる場合は開館し、直後の日〈日曜、月曜、祝日を除く〉が休館
■料金/無料
※2023年9月23日現在の情報です
(北九州ノコト編集部)